新潟県中小企業家同友会
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2024年10月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 10月号 Vol.438

2024年10月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 10月号 Vol.438

■表紙
障がいにかかわらず働ける
【特定非営利活動法人あおぞら 理事長】
本多 佳美 氏 新潟支部サウス地区

■Contents
◇PEOPLE LIFE data No.051
未来を創る! 新潟の企業家たち

社会を変えるための企業実践
本多 佳美さん 特定非営利活動法人あおぞら 理事長

◇支部・委員会・部会活動報告
それぞれのテーマを専門的に学び、問題を解決!

下越南支部/柏崎支部/広報情報化委員会/青年部会

◇新入会員紹介

◇私とお話しませんか?会員交流の館 vol.15

◇ANOTHER REPORT
例会や行事の報告など、
情報共有の場としてフリーテーマで同友会の情報を発信します。

中小企業家同友会 サポートツール案内
『企業変革支援プログラム Ver.2』

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  • PEOPLE LIFE data
  • 委員会・部会活動
  • 新入会員紹介
  • 会員交流の館
  • ANOTHER REPORT

 

 

Q.あおぞらさんの活動について教えてください。

私たちは、障がいのある方の就労支援をしている団体です。平成15年9月に任意団体として活動スタートし、平成20年にNPO法人を取得し、今年9月で22年目になります。
現在、新潟市と阿賀野市で5拠点あります。江南区天野には本部と施設外就労中心の「あおぞらポコレーション」、中央区にはチョコレートの製造販売している「久遠チョコレート新潟」、新光町にチョコレートとピザ生地製造している「あおぞらブラン」、阿賀野市畑江では化粧品や着火剤を製造している「あおぞらソラシード」、障がいの重い方と一緒に生産活動や余暇活動している「熊と森の湯」があります。
法人立上げ時は、私は現場責任者の施設長でした。一緒に立ち上げた理事長が7年前に亡くなり、わたしが理事長を引き継ぎました。

 

Q.NPO法人化されてから、様々な事業を立ち上げているんですね。

立上げ当初は何も分からずスタートしましたが、「工賃を上げたい」と強く思うきっかけとなる出来事がありました。ある利用者のおばあちゃんから「施設(あおぞら)ができて良かった」と感謝されたのですが、話をしているうちにおばあちゃんの家族の話になりました。実は家族に3人障がい者がいて、地域の方から「あの家は呪われている」「障がい者がいるとお金がもらえていいね」など陰口を言われてきたと泣きながら話してくれて、「この悔しさは私が墓場に持っていけばすむこと」と。話を聞きながら、施設の役割ってなんだろう、どうしたらご家族や本人が良くなるのか、と考えさせられました。そして考えたのが、「自分たちも地域で働いてお金を稼ぐ」ということと「地域の人に知ってもらう」ことでした。この2つを仕組化するために、今でいう施設外就労という形で企業や農家さん、いろんなところに出かけて【障がいにかかわらず働ける】ということを知ってもらうことから始めました。施設外就労はうまく進んでいましたが、東日本大震災直後に、売上2/3ほどの仕事がなくなりました。たった1日で仕事が無くなってしまうことを経験し、「企業さん頼りだけではいけない」と考え、自主事業と企業からの請負の両輪でやっていくことを決めました。

 

Q.工賃の話がありましたが、実際どれくらいなんでしょうか?

全国での平均工賃が月16,000円くらいと言われている中で、あおぞらポコレーションは、平均64,000円くらいで、ソラシードは35,000円くらいです。制度上の計算方法なので、平均になりますが、毎日来る方で2万円から10万円くらいです。施設外就労(請負)の仕事の方が売上が良く、高い工賃を払えているという現実はあります。
でもいっぱい失敗はしてきて、さきほど話したおばあちゃんの話を聞いた直後は、全利用者の工賃を上げなきゃと思ったんです。深く考えず、【全員一律5万目指すぞ】と掲げた時、どの現場の職員も「効率上げよう」「売上上げよう」ってなってました。どのメンバーに対しても出来高を求めたり。それで伸びる方は伸びるんですが、逆に休む方が出てきてしまいました。利用者みんなが高工賃を目指している訳ではないし、一人ひとり障がいの程度もペースも違う。一度仕切り直して「一律5万円」ではなく、例えば、毎日通うことを目的としている方に対しては、むしろどれだけ楽しい現場を作れるか。5万を目指す方には、その業務スキルを教えるようにしたり。一人ひとりニーズが違うので、支援が違うのが当たり前なんだと気づきました。
当時の私は、とにかく高ければいいだろうと思っていたんですけど、疲れてストレスを溜めて家に帰ってパニックになり、ご家族から「困る」とクレームがあったりとか、それからはグループ分けをして、それぞれの目標工賃を決めてやるようにしました。

 

Q.理事長を引き継ぐ前と後で変化はありましたか?

立ち上げからずっと前理事長と一緒にやってきていて、唯一私の想いや悩みを話せる相手だったので、その相手がいなくなったことに気が付いた時はすごく寂しかったです。自分が理事長になったばかりの頃は、チャレンジすることが減り、気がつけば無難な判断だけするようになってました。よく知っている方から、「普通の施設になったね」「昔はいろんなことに挑戦していたのにね」と言われた時、「あーそっか」って気づきました。今も悩むことは多くて、前ほどはっちゃけた発想とか、まずやってみよう!と動けない事はいっぱいあります。でも挑戦し続けていくっていうことはやっていきたい。地域を変えるとか、人と人との垣根が下がるといいなってことを一番上に掲げているので、自分の役割としてこれからもやっていきたいなと思っています。

 

特定非営利活動法人あおぞら
理事長 : 本多 佳美 氏(新潟支部サウス地区)
事業内容 : 障がい者へ就労支援及び日中活動に係わる福祉サービスの提供
住所 : 新潟市江南区天野2-13-1
TEL : 025-280-7655
創業 : 2003年
従業員数 : 34名

☆下越南支部ってどんな会?
スローガン「繋がろう、繋げよう未来のために!」を掲げ現在下越南支部は木村支部長のもと会員37名で活動しています。主な活動内容としては、①会員拡大・組織強化②委員会・部会活動③ランチミーティング(参加者近況報告)を行っております。下越南支部は阿賀野市、五泉市の会員が多く、土地柄モノづくりの事業所が多いせいかポジティブでアグレッシブな事業所が多いことも特徴です。

☆下越南支部の取り組みは?
今年度からは年1回の下越ブロック例会を下越南支部、新発田支部、村上支部のプロジェクトチームをつくり、3支部合同例会を7月26日に開催いたしました。初めての試みでしたが、報告者のお話は大変素晴らしく、たくさんの気付きを持ち帰ることができました。また、何より3支部合同で何かを成し遂げることの大切さ、絆を感じた例会でした。来年の下越ブロック例会が楽しみです!
6月5日には「中小企業憲章・条例活用推進シンポジウム」下越南支部特別例会を開催いたしました。阿賀野市産業経済振興条例、阿賀町小規模企業振興基本条例、五泉市中小企業・小規模企業振興基本条例が制定されておりますが、今までこの条例の理念が私たちとうまく共有できていなかった様にも思います。私たち中小企業を取り巻く経営環境は、年々厳しさを増していく中、産官学(行政・金融機関・教育関係・労働団体)の報告をお聞きし、意見交換ができたことは、自社の経営方針の見直し、自社の社会的役割にどう繋げるか。中小企業家としての実りある例会となりました。
また、毎月のランチミーティングでは、活動内容再確認と参加者の近況報告を行っています。私は“悩み相談”の場と感じていて、普段悩んでいることを相談したい、アドバイスが欲しいけど相談する人がいない、毎日がもやもやしている、そんな悩みを話すことで気持ちをリセットできるからです。日中の忙しい時間帯ですが、一人でも多くの方に参加してほしいと思っています。最後に、下越南支部は、毎年経営指針成文化と実践の会を受講される会員さんがいます。受講する目的は人さまざまですが、自分を知り、会社の発展につながる第一歩の扉です!強靭な経営体制を構築することにより、自社の発展、継続につながりますので、継続的に受講生を増やしていきたいと思っています。

下越南支部副支部長 野瀬 陽(㈲新光園・ガーデンスタジオ雅楽庭 代表取締役)記

 

柏崎支部では、昨年度より例会のテーマを「IT」に絞り、「各社のホームページの実践と検証とディスカッション」を中心に例会を行っております。様々な事業・業態のある企業ですが、どの企業にとっても、ホームページに記載されている内容は、事業内容だけでなく、経営理念や企業沿革、代表の言葉など各社の本質を表現しています。また、各企業のホームページの目的によって力を入れている部分は異なります。
そして、各社のホームページには各社の課題も現れ、そこを見直し・分析することで、課題の解決に繋げることも可能です。
例会を通じ、
①自社のホームページを見直すことで、集客や認知などの目的を再確認し、改めて自社サイトを分析し、より効果的な改善につなげる。
②同業他社・異業種のパネラーとディスカッションを行い、違う角度からの意見を咀嚼し考える。
③他社・異業種のホームページの活用や目的などの事例を聞き、自社では何ができるかを考える。
テーマが特化している分、通常の同友会の例会とはスタイルの違う部分ではありますが、ホームページというきっかけから、各社・自身の目的・課題を見つめなおし、学び合っています。
また、最近はchatGPTについての勉強会から、「各社で利用したときの作業効率化できる業務を考える」という例会も行っています。
一度、柏崎支部の例会に参加しませんか?他支部からのご参加もお待ちしております。

柏崎支部長 藤澤 正人(アイビーリサーチ㈱ 代表取締役 柏崎支部)記

 

燕支部の沼田英次です。
広報情報化委員会では、毎月の広報誌の発行に際し、実際にお話を伺いに会社へ取材訪問するなど、例会だけでは知ることのできないお話や現場の雰囲気を知ることができます。取材を記事にする作業は少し大変ですが、「文章を作るのはちょっと…」という方ほど、勉強になると思います。細かい部分は委員会メンバーや事務局員さんと共有し、修正することで広報誌に掲載されますので大丈夫です!!
7月24日には新潟日報記者さんとの懇親会を開催しました。コロナ禍以前には夏・冬の年2回開催され、中小企業経営者の生の声、記者の方々のアンテナや取材記事などお酒を交えながらざっくばらんに交流を図るイベントとなっていました。コロナ禍の間に委員会メンバーも大幅に入れ替わっており、今回初めてこの交流イベントに参加した(私を含む)メンバーも多くいました。また、委員会外からもご参加をいただき普段接点のない会員同士の交流も図ることができました。
私は、右も左もわからないままに同友会の入会初年度からこの広報情報化委員会に参加しておりますが、支部の取り組みだけでは繋がりのない様々な会員さんや県外の同友会会員の方々との交流が持てる素晴らしい機会を得ているように思っています。

広報情報化委員会 沼田 英次(㈱大進 代表取締役 燕支部)記

 

7⽉13⽇(土)に佐渡にて、⻘年部会セオルチームと佐渡⽀部との合同例会を⾏いました。当チームは地域課題をテーマに活動しております。昨年の1回⽬の例会は「なぜ担い⼿不⾜を招いているのか?」を題材に、2回⽬は後を継ぎたくなる企業について深掘り、「魅⼒ある企業にする為には?」を題材に例会を⾏いました。そして今回は、佐渡を⾃分たちの住む地域と置き換えてみた時に発⾒があるのではないか?と考え、「島内の⽅が感じる魅⼒、島外の⽅が感じる魅⼒の違い」「情報発信のやり⽅」「給料以外での魅⼒」などに着目して佐渡⽀部との合同例会でリアルな声を聞くチームとしての最終例会を⾏いました。島内で⽣まれ育ち新しいことにチャレンジしている⽅や、島外から移住し起業した⽅など3名をパネラーにディスカッション形式で⾏い、パネラー3名の個性や考え⽅などを聞けて有意義なひとときとなりました。神⽥青年部会⻑のご協⼒で県外の部会⻑3名にも参加していただき、ゲスト参加もあり、懇親会もBBQをしながら盛り上がり、焚き⽕を囲んで夜遅くまで語り合えた時間も最⾼でした。会場となったキャンプ施設は時間がゆったり流れ、⾮⽇常を味わえるとても素敵な場所でした。お世話になっているチームメンバー2名がいる佐渡で最後は例会をやろう!と決めて実⾏でき、⾏きの道中でメンバーや参加された⽅と過ごした時間も思い出に残る最⾼の時間でした。佐渡⽀部⻑をはじめ、佐渡⽀部の皆様に⾮常によくしていただいたおかげで無事に開催できたと思っております。⾃分⾃⾝初めての佐渡だったのですがとても良いところでした。
改めまして、ご参加いただきました皆様ありがとうございました。

青年部会セオルチーム 武者 将由(ヤママツ武者 村上支部)記

吉野:フォーラムのお話をする前に、お二人は旧知の仲と聞きましたが、いつごろから面識があるんですか?

中村:晋ちゃんとは幼稚園の頃から小中と一緒で、同じサッカー部でした。お互い両親も知っていますし、かなり長い付き合いですね。

諸橋:当時はまさか二人して経営者になっているなんて思っていませんでしたね。

中村:会社を立ち上げる際、周りの友人は誰も応援してくれなくて悲しかったです(笑)。

諸橋:先に経営者になった身として、やめたほうがいい、とは思っていましたが、なっちゃったんで(笑)。なったからには勉強したほうがいいと思って、同友会を紹介しました。

吉野:中村さんが副実行委員長に諸橋さんを指名したのはそういう関係性からですか?

中村:実行委員長のお話をもらって、受けようと思ったときに諸橋さんが一番に思いつきましたね。ただ、経営労働委員長とか、会の他の役職もあって大変だと思いましたが、【同友会は YES か はい だよ】と普段から言われていたので、いいかなって(笑)。

吉野:フォーラムのテーマは【ARE YOU READY-覚悟はできたか?】ですが、ここに込められた想いは何ですか?

中村:私が創業後、暫くしてから感じていたことですが、経営をする上で一番必要なものは、技術でも知識でもなく、覚悟だと思っています。人はそれぞれ、物事に向ける尺度は違っても一つひとつに覚悟をもって望むことが何より大切だと考えており、「自身の覚悟を再認識する」と今回のテーマにしました。また、学びの面だけでなく、まずは参加者にこのフォーラムをお祭りのように楽しんでほしいです。学びあい、交流し、楽しみながら経営を学ぶ。そこが一番のポイントだと思っています。

諸橋:実行委員長のキャラクターもポジティブで、それを叶えていきたいと思っています。私はどちらかというとネガティブですが、示した方向性に合うように学びの部分をサポートしていきたいと考えています。今年の実行委員会には、設営の新潟支部だけでなく、他支部・委員会部会の方へも関わっていただいています。一年に一度のフォーラムなので、全県で盛り上げ、それぞれが主体的に関わる有意義な行事にしたいと考えています。

吉野:最後に、皆さんに向けて意気込みをお願いします。

中村:様々な経営者が一堂に会し、学び合って、語り合う。これって、数年前はサラリーマンだった私から見ると凄いことです。私は今回、最高のフォーラムにする覚悟を持って臨みます。そして、必ず皆さんに良かったと思っていただける心に残る会にします。早い者勝ちです!最高のフォーラムに是非ご参加ください!

諸橋:他県をはじめ、県内各支部の例会にもPRでお邪魔する予定です。そこで、フォーラムの魅力をお伝えさせていただきます。難しいことは言いません。案内にペンで〇をつけていただきたいと思いますので、各支部例会でお会いできることを楽しみにしています。

 

 

皆様は企業変革支援プログラムをご存じでしょうか。
中小企業家同友会には、自社分析を数値化し、長所と短所を可視化することが可能な「企業変革支援プログラム Ver.2」という書籍があり、会員専用サイト「e.doyu」では、それらの結果をデータとして入力し、全国の登録企業のデータを比較することができるページを利用可能です。
企業変革支援プログラムの目的は【「3つの目的」や「中小企業における労使関係の見解」、「21世紀型中小企業づくり」の本質を明らかにするとともに、それらを企業変革のために整理分類し、自社の成長発展を図る物差しとして活用しよう】というものです。
「企業変革支援プログラム Ver.2」は、より深く自社を見直しすことのできるテキストになっており、活用した会員さんからは「自社の現在地と課題が明確になった」と感想もいただいています。書籍全体を通し、より細かく分析することも可能ですが、簡易的に見直すことも可能で、この書籍の12・13P、77・78Pを参考にデータを作成すると、自社のデータが明確化しやすくなっています。
そのデータをもとに、他社との比較を行えるのが、e.doyuの「企業変革支援プログラム Ver.2」です。e.doyuへログイン後、左側のメニュー画面に表示されている「企業変革支援PG Ver.2」を選択し、「自社データの登録」・「登録済みデータ一覧」・「比較」をすることが可能です。(スマホ版にはこの表示がありませんので、スマホからの場合は【PC版を表示】をご選択し、左上のメニューボタンから選択してください。)
最初は面倒でも、定期的にデータのセルフチェックを行うと「毎回微妙に結果が違う」となる方も多いそうです。それは、日々少しずつの状況の変化や、経営者自身の思考の変化など、様々な要因があることでしょう。それがどうしてなのか、何が変わったのか。自社・自身の定点観測の役割も含め、ぜひ企業変革支援プログラムをご活用ください。

     

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また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

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