広報誌同友にいがた
2021年11月号
新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 11月号 Vol.406
■表紙
野望を形に。
船木 将秀 氏 【株式会社aiAsst 代表取締役CEO】 新潟支部ウェスト地区
■Contents
◇PEOPLE LIFE data No.019
船木 将秀さんインタビュー
◇企業進化論 Vol.83
株式会社村上エレテック
◇今月のイチオシ
古紙リサイクル新事業始動!
◇ANOTHER REPORT-1
「第8回関東甲信越青年経営者フォーラムin新潟」
◇ANOTHER REPORT-2
【長岡支部8・9月例会】
「採用&売上upのための社長でもできるSNS実践術」
◇INFORMATION
新潟県中小企業家同友会 中小企業経営フォーラムDAYs2021
【今考え、行動する‼︎ 〜未来に向けて大切なこと〜 】開催決定!!
- PEOPLE LIFE data
- 企業進化論
- INFORMATION
- ANOTHER REPORT
学生起業に至るまで
2019年、新潟大学創生学部に在学中に合同会社CSUを創業しました。人工知能を使ったソフトウェアの開発を目的としていますが、創業後の主な仕事は、大学教員の研究補助が中心になっています。大学教員が研究補助として学生アルバイトを雇うことがありますが、それを企業として仕事を受けています。
私が起業した背景には、過去の経験が大きく影響しています。私は、京都府に生まれ、11歳の時に縁あってとある国際会議に出席することになりました。社会に対する課題を提起する内容をお話しさせていただきましたが、会議を終えて残ったのは、「子供らしく、都合よく、大人のパフォーマンスに使われた」という実感でした。高校生の時、私は強く【世の中を変えたい】と考えるようになりました。そこで、「どう叶えるか」を考えます。「テクノロジーで世界を変えよう」と考え、工学部を目指します。ところが、1年の浪人期間に現代文に出てくる現代思想の課題を読んでいると、「世の中を変えるということを議論したい!」と思うようになりました。理系を志し勉強を進めていたのに急な方向転換で文系を目指すことになり、新潟大学創生学部に進学。進学後、同じ想いで語り合う学生がいないことに気が付き、大学の各教員に「こういうことがしたいです!」とメールで送りました。数名から返事をもらい、プレゼンをさせてもらえることになります。
結果、アドバイスをもらうことができ、必要な知識を学び始めました。元々、自分の野望ため起業を考えていましたが、とあるきっかけから在学中に思い立ち起業に至ります。
「自分の一番やりたいこと」
起業してから仕事のほとんどは大学教員の手伝いです。「このままでは、自分のやりたいことはできないな」と感じ、2020年12月に法人化し、「株式会社aiAsst(エーアイアスト)」に法人格と社名を変更しました。また、事業に集中していくために大学を9月30日で中退しました。
大学で行ったプレゼンは「正しい情報発信ツールの開発」でした。非常に多くの情報が飛び交う現代社会で、情報が人の価値観に与える影響は非常に大きいと考えています。情報を整理して、信頼性を明らかにすることで、価値観で生まれる壁や争いをなくし、世の中が平和になっていくのではないかと考え、その仕組みを作るという内容でした。
そして10月、タスク管理アプリ「GuideTodo」をリリース。タスクの期限や重要度からAIが「目的意識」を持ち、自動で最適なスケジューリングを行うことで、ユーザーがタスクに集中する環境をサポートします。今まで以上に成果を上げたい個人や、小規模のプロジェクトチームに最適です。また、年内に他ユーザとの連携機能も実装予定で、企業間の連携にも利用できるようになります。このように、私の想い、哲学をアプリに反映し、それを伝えていきたいと考えています。
世界を変える
私の野望は「世界を変える」です。人間は自身の考えを正確に言語化することはできず、また、受け取った言語を正確にイメージすることはできません。それぞれ、「価値観」というフィルタが「違い」を生んでいます。だから、話がかみ合わずに都合よく理解してしまい、結果ギスギスしてしまうことがよくあります。価値観が全く同じ人間は存在しません。だからこそ、「みんな、もう少し優しければ世界は平和になるけども、現実はそうならない。だから、価値観を理解できる仕組みを作りたい。」と考えています。だから、固まった価値観に刺激を与え、別の価値観を知る機会を与えられるツールを、開発していきます。
【GuideTodo】
2021年10月リリース
利用環境/PC(WEB版)、スマートフォン(iOS、アンドロイド)
URL/https://guidetodo.com
価 格/無料版、有料版(月額1,200円)
対応言語/英語、日本語
株式会社aiAsst
代表取締役CEO: 船木 将秀 氏
(新潟支部ウェスト地区)
業務内容 :
(1)人工知能を用いたソフトウェア開発
(2)研究補助
(3)学生企画の運営
住 所 : 新潟市西区大学南2-11-16 ユニファー大学南A101
TEL : 050-3631-6061
設立 : 2020年(令和2年)
独立への道
弊社は平成19年に創業、平成26年12月に法人化して今期で8期目になります。電気工事を主に空調設備、給排水設備といった建物に付帯する設備工事を業務としております。現場は村上市周辺が主ですが、時には県外の現場も請負います。地元の村上が好きな私は、社名には村上の文字を入れたいとの思いがあり、社名を村上エレテックとしました。今年4月に新社屋が完成して移転。私を含め9名で頑張っております。
平成元年に高校を卒業した私は、地元企業に就職して電気部品の製造の仕事に就きました。社員数100人以上の会社でしたが雰囲気がとても良く居心地の良い職場でした。しかし、数年後にバブル経済が崩壊して景気の悪化とともに生産量が極端に減少。親会社へ統合の流れとなりました。
これを機に転職を決めたのですが、ちょうど長男が誕生した年で、父親として子供が憧れる存在でありたいと想いで技術職を選び、平成6年に23才で電気工事の会社に入社しました。
入社して最初に行った現場が高層マンションの建設現場です。大変な仕事だと覚悟はしていましたが、真夏の建設現場は想像を越える状況でした。30年近く前のことですが当時の事は忘れられません。その後、仕事を任せてもらえるようになってからは、自分の仕事でお客様から直に感謝をいただけることが嬉しくて、この仕事に夢中になりました。
13年の経験を積んで独立を決意し、平成19年9月に個人事業として創業しました。私を含め3人でのスタートでしたが、その年の売上は1000万円ほど。資金繰りが苦しく仕入先にお願いして支払いを待ってもらった事もありました。
同友会との出会い
苦労の甲斐あってか、その後は順調に売上を伸ばして、創業から7年目の平成26年に法人成り。社名を株式会社村上エレテックとしました。しかし、この頃は働いてくれている社員のことなどあまり考えることなく、人を使ってより多くの仕事をこなすことが会社の成長と思っていました。これまで上向きだった売上も横ばいとなり、思うようにならないのを人のせいにしては勝手に不満を募らせる日々でした。
そんな時、あるきっかけで友人から誘われて同友会に入会。経営者同士で隔たりなく話し合う中で、自分を高めることができる場だと確信しました。
同友会に入会して経営指針の重要さを知り、まずは基礎からと思い女性部会の経営指針基礎セミナーを受講。女性部会の方々から優しく指導をしていただき経営指針を形にすることができました。その過程で、働いてくれる社員の大切さに気付かされました。新社屋の計画を実現できたのも、働く環境を整えることの重要さを知ることができたおかげです。
自社の強み
住宅、店舗、工場、公共施設など様々な場所でお客様の意向に合った設備工事を施工するのが私たちの仕事です。これからは、豊富な経験があるからこその「提案力」に磨きをかけて強みとしようと考えています。『提案→設計→施工→保守』このプロセスを一手に出来る技術がわが社にはあります。施工はもちろんですが、最初の提案と引渡し後の保守をしっかりと行うことで、顧客との信頼関係を継続できます。
時代の流れと多様なニーズに対応するため、常に技術の向上を心がけると供に、基本を忘れず「凡事徹底」を社訓とし、安定して社会に貢献し続ける企業を目指して進んでいきます。
新潟同友会の全権行事「中小企業経営フォーラム」の開催内容が決定しました。今年の経営フォーラム開催テーマは「今考え、行動する!!~未来に向けて大切なこと~」です!時代は変わり、変化が求められている時代・・・その中で私たちは積極的に挑戦していく部分と守っていかなければいけない部分をしっかりと考え、未来の新潟創りに向けて行動していく!そんな想いを込めて掲げさせていただきました。
私は今回実行委員長をさせていただく、㈱吉田工業 吉田智と申します。例年経営フォーラムは新潟同友会が設立された11月20日に合わせ、10月~11月の開催でありましたが、さまざまな困難な時代において、会の活動も制限される中、“熱く!内容濃く!フォーラムを開催したい!!”という想いから、準備期間を長く設定させていただき、今年度は2022年1月に開催させていただくことになりました。
開催形式としましては、オンラインをベースとしたハイブリッド開催です。また求める方にはより多くの学びにしていただきたいということから、1日集約型ではなく5日間にわたって開催する分散型「フォーラムDAYs」とさせていただきました。最終日の記念講演には(有)クロフネカンパニーの中村文昭氏を新潟にお呼びし、[これからの日本の未来に向けた大切なこと]について語っていただきます。
とにかくワクワクな未来を語れる会にしたいです!みなさん奮ってのご参加をよろしくおねがいいたしまーーす!!
中小企業経営フォーラム 実行委員長 吉田智氏
(株)吉田工業 代表取締役 新潟同友会副代表理事 記
今号から、来年6月に開催される第8回関東甲信越青年経営者フォーラム※in新潟について、青年部会の実行委員会からの情報を毎号発信してまいります。
毎月の実行委員会や進捗についてお知らせいたします。開催に向け、皆様の興味を引き立てる情報発信ができると思いますので、どうぞご期待ください!
※関東甲信越1都9県の青年部会が主催する行事。
「ここにいる全員の同意は取れているか?」そんな民主の基本のような質問や意見が飛び出たのは、来年6月に初めて新潟県で開催される『関東甲信越青年経営者フォーラムin新潟』の第1回目となる実行委員会。10月1日にオンラインで開催された会には、菅原実行委員長、上野副実行委員長を始めとする1都9県の副実行委員や青年部メンバー、新潟同友会からも古川・関原両代表理事や理事会メンバーにもご参加頂き、新潟開催の意義について、総勢72名による熱い議論となりました。
会では始めに「何のためのフォーラムなのか」について、これまで誰よりも熱く関わってきた方たちを代表して3名(東京同友会 別府信太郎氏、山梨同友会 北原正倫氏、長野同友会 田野口直生氏)によるリレー報告があり、「あなたはこのフォーラムを通じて、どうなりたいですか?」をテーマにグループ討論を行いました。その後、開催意義や開催方法について議題が進むと、トップギアで芯を捉えた鋭い質問が飛び交うなど、ならではの空気に面食らう新潟の参加者も多かったとは思いますが、多くの気付きや改めて感じる事など得るものが多い会となりました。
まだまだスタートしたばかりで、考え悩む要素が盛り沢山ではありますが、それさえも楽しみながら全員で手を取り合い、来年6月の本番に向けて参加する一人一人が成長していけたらと思います。
次回は、11月5日(金)17時半から開催予定です。県外の新しい仲間たちと交流しながら、自己成長にもつながる絶好の機会です。青年部会メンバーはこの機会を逃さず、共に未来を掴みにいきましょう!
【青年部会広報チーム 渡邊栄貴氏 (株)MADPRODUCTION取締役 記】
長岡支部は8月24日、9月7日に「採用&売上upのための社長でもできるSNS実践術 基礎編・応用編」を開催しました。株式会社ウィザップの藤田遼氏(新潟支部 社員)を講師に、企業のSNS(Twitter)の活用法について学びました。経営者だけでなく、各社の担当社員さんも多く参加した本例会について、参加企業3名の感想を掲載いたします。
株式会社新生設備
代表取締役 金山 雄彦 氏(長岡支部)
長岡支部9月例会に参加して、時代はもはやSNSが出来なければ商売も社員採用も上手くいかない!という現実を思い知らされました!TwitterやInstagram、Facebookなどアイテムはいろいろありますが、それぞれのフォロワーに合った情報発信が求められるそうです。ただ一つ注意しなければならない事が売り込みは基本的にNGという点!とかく商品でも会社の事でもアピールしたくなるのですが、ここは要注意!!ついつい陥りがちな事が例会に参加して気づかされました。とにかくお役立ち情報を発信する事。
自身で売り込みや評価をしない事!フォロアーが何を知りたがっているのか先読み能力も問われているのかも知れません。うちも採用専用のSNSを立ち上げる準備に入りました。実践的なヒントが聞けて本当に良かったです。
木村建設株式会社
諸橋 寛子 氏
(下越南支部 会員企業社員)
ちょうど『SNSやネットに力を入れないといけないよね』と頭を悩ませていた所だったので、とても勉強になりました。SNS運用について今までは自社のアピール方法ばかりを考えていましたが、どうもうまくいかず悩んでおりました。
実際にTwitterを運用してみて、SNSではコミュニケーションが何よりも大事であることがよくわかりました。人と人との繋がりが大切であることを再認識できた気持ちです。SNS上で交流を広げることで結果的に自社の知名度も上がっていけばいいなと思いました。
今後もTwitterをはじめネットでの情報発信を活用していきたいと思います。この度の例会に参加することができて良かったです。ありがとうございました。
緑水工業株式会社
代表取締役 秋山 敦氏
(長岡支部)
平成5年に当時まだ普及していなかった自動車電話を会社より貸与され、固定電話しかない時代に少し優越感に浸ったことを思い出します。
平成7年に初めて携帯電話を持ち驚き、平成9年にパソコンをさわりメールのやり取りに「大変な時代」と思いました。当時のTV番組で言っていた「ネットの世界は無限だ!」という言葉に今頃痛感しています。
価値観が変わり、時代が変わり、そして人が変わっている。情報の入手手段速度と量が飛躍的に上がり、その世界でしのぎを削る。企業は「人・物・金・情報」を駆使して生きながらえています。ネットの世界と現実の世界で自社の立ち位置を明確にする必要があると考えました。
とは言っても自分は時代の落伍者です。わが子はネットを怖がらずに毎日ネットの世界に飛び込んでいます。「お父さん、遅れないでね!」の声が聞こえる。「覚える前に慣れろ!失敗して恥をかいて前に進め!」失敗を覚悟してとびこもう!でも、少し不安です・・・。