新潟県中小企業家同友会
025-288-1225 お問い合わせ

2021年5月号

新潟県中小企業家同友会 広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 5月号 Vol.400

表紙
店舗は人と人とを繋ぐ場所。みんなの憩いの場として地域を活性化したい!!
林 健太郎 氏 【有限会社ファッションハヤシ 取締役】新潟支部サウス地区

Contents
 PEOPLE LIFE data No.14 林 健太郎さんインタビュー
 企業進化論 Vol.78 とんかつ久兵衛
 今月のイチオシ 【表彰企業紹介!】有限会社鈴文 経済産業省PSアワード受賞!
 ANOTHER REPORT 
  【活動報告レポート】女性部会雪つばき座談会オンライン企業訪問
 INFORMATION
  新潟同友会ホームページを7年ぶりにリニューアル

ftp
  • PEOPLE LIFE data
  • 企業進化論
  • 今月のイチオシ
  • INFORMATION
  • ANOTHER REPORT

【ファッションハヤシと私】

ジーンズを中心としたアパレルと雑貨を、実店舗とECサイト(楽天、ヤフーモール等に出店)で販売しております。1948年に創業、祖父が旧村松町でスーツ販売を始めて、母親が五泉市でジーンズのお店をやっていました。2000年に弟が入社し、ECサイトを始めました。そして2010年に現在の秋葉区さつき野に移転しております。

私は以前大手ジーンズショップに勤めていました。当時長野県の小諸にある店舗で働いていたのですが、長男があと少しで小学校に上がる時に他県への転勤の話があり、落ち着いて子供を見られるような環境にしたいなということで退社し帰郷、2010年に移転した会社に入社しました。今思うとかなり甘い気持ちで入社しました(苦笑い)。入社後私は実店舗での販売、弟はECサイトで役割分担をしていました。

 

【ターニングポイント・現在の想い】

私が入社して1年ちょっと経った頃、弟が突然亡くなってしまいました。突然の出来事で、弟が亡くなったショックと同時に仕事に対する焦りと不安でいっぱいになりました。当時の売上の大半がインターネット販売で成り立っていましたが、自分はパソコンでエクセルぐらいしか使えず、今後のことを考えると毎日眠れず、「どうしよう」とかなり落ち込んでいました。しかし、家に帰ると妻と子供が笑顔で待っていてくれて、それが何よりも嬉しくて、「何が何でも守らなければいけない」という想いが込み上がり、色々な人に助けてもらいながら現在まで来ています。

現在もインターネットの売上は大きく、またコロナ禍という事もあり店舗の営業時間も短縮しています。本当は店舗を閉めて、Webだけに注力しようかとも思いましたが、自分もスタッフも、店舗でお客様と話をして色々とコミュニケーションをとるのが楽しくてやってきたので、それを失くしてしまうのは嫌だなと思い、営業を続けています。どっちつかずになっているかもしれませんが、コロナが落ち着いたら店舗も完全復活させたいと思っています。店舗はただ単に商品を売るだけの場所ではなくて、人と人を繋ぐ場。スタッフとお客様、またお客様同士の憩いの場になる空間にしていきたい。地域の皆さんと繋がっていける場として、情報発信したり、交流のイベントもやっていきたいと思っています。

 

【夢に向かう経営指針】

取り扱っている商品以外にファッションハヤシのオリジナルブランドを立ち上げ、もう一つの柱としてやっていきたいというのが、私の夢です。アパレルや雑貨や色々なものを販売していますが、もう少し精査してトガリ、というか強くなれる部分を伸ばしてやっていきたいと思っています。

昨年のコロナで売上が落ちてきて、私の想いや経営理念、向いていく方向をスタッフに示せていないと感じていました。弟が亡くなってから今まで無我夢中でやってきましたが、経営者としては何も勉強してきませんでした。コロナ禍がすごく考えるきっかけとなり、諸橋さん(㈲新潟ワークステーション/代表取締役/新潟支部サウス地区)に紹介され、同友会に入会し経営指針成文化と実践の会に参加させてもらっている最中です。まだ途中ですが、自分が考えている事って、言葉だけで中身が伴っていないなと、考えられるようになってきました。今回参加することで、今後ネット販売の状況が悪くなったとしても、立て直せる力を持てるようしないと、と取り組んでいます。

私は助けられながら今まで来ました。10年以上働くスタッフもいてくれて、みんなが自分たちで考えて動いてくれたから、ここまで来られたんだとつくづく思います。共に学びながら、スタッフと家族に幸せを感じさせたいという想いが、今の全てです。

 

会社名:有限会社ファッションハヤシ
役職・氏名:取締役 林 健太郎氏
住所:新潟市秋葉区さつき野1₋4₋4
電話:0250-25-1717
事業内容:衣類品および雑貨の販売

お客様も、従業員も、いつ来ても、ありふれた幸せを感じる場所に。

【新潟、新発田市での開業】

2015年12月、新発田市中曽根町に「とんかつ九兵衛」を開業しました。大阪出身でグラフィックデザイナーをしていた私は、和歌山で大手飲食店グループに勤めていた現代表と結婚。和歌山で経理の仕事をしていた時、夫の両親の体調を考慮し、実家のある新発田市へ。複数の店舗の立ち上げに関わってきた夫は「自分の店を出したい」という想いから創業を決意します。20年以上地元から離れていた夫とお互い土地勘がない中で、2年間ほどの準備期間を経て、お店をオープンすることができました。

二人で協力しながら経営を行い、同友会や対外的なことには、主に私が参加しています。その他、店舗で働く3名程のパートさんの5人で日々切り盛りしています。住宅地で、ファミリー層・年配の方が多い地域のおかげか、コロナ禍の影響は大きくはなく、感染対策をしながら営業を続けています。

 

【課題と仕組み】

開業から5年が経過した中で、最も課題となっていたのがベテランスタッフの確保でした。地域としては、主婦や学生など、人手が全くいないというわけではないのですが、ベテランスタッフが少なく、その育成や環境づくりが課題です。

パートスタッフの採用については、スタッフのLINEグループを作成しています。子育ての事情などで辞めるスタッフも任意でグループに残ってもらい、パートスタッフの入れ替わり時や、急遽人手が必要になった際にグループへ募集を行っています。幸いなことに、「また九兵衛で働きたい」「短期間なら働きたい」と言ってくださる方がおり、飲食店では珍しいかもしれませんが、緊急でスタッフに復帰してくれるケースが多いです。

 

【誰でも、いつでも、何回でも】

とんかつ九兵衛が大切にしている事は、「誰でも、何年たっても、いつ来ても変わらない味・地元に帰ってきたとき、【久々に食べたい】と感じる懐かしい味」を提供すること。そのためには、お客様を大切にし、従業員が楽しく働ける環境でなくてはなりません。日々の何気ない会話や、LINEなどSNSでの繋がりを通じてコミュニケーションをとり、できるだけ同僚のような関係を築きたい。そして、厳格な雰囲気のある代表が締めるところは締める。その雰囲気が、きっとお客さんにも届き、店内の居心地が良くなると思っています。

そして、「誰でも」がそう思うためには、工夫が必要です。例えば、我が家の子供たちには、生まれながらに障害があります。子育てをしている時、外食をするのに苦労することが多々ありました。「他のお客さんの迷惑になってしまうのではないか」と考えていたからです。

とんかつ九兵衛は、誰でも気兼ねなく利用できるお店です。小さな店舗ですが、事情をご連絡いただければ、優先して奥のお座敷へご案内させていただく等、ご対応させていただきます。

ちなみに、その障害を持つ息子も、時折スタッフとして働いています。お客様も、スタッフも、全員がなんてことのない幸せを得られるお店であり続けたいと思います。

 

企業進化論 とんかつ九兵衛

会員:渋谷知子氏 新発田支部

代表;渋谷哲朗氏

住所:新発田市中曽根長1-3-11

電話番号:0254-28-1052

業務内容:とんかつ屋

【表彰企業紹介!】 有限会社鈴文 経済産業省 PSアワード受賞!

 

三条支部 有限会社鈴文(代表取締役 鈴木一氏)が経済産業省「製品安全対策優良企業表彰(PSアワード)※①」の、2020年度中小企業 製造事業者・輸入事業者部門にて、技術総括・保安審議官賞を受賞しました。

受賞にあたり、鈴木氏よりお話を伺いましたので、ご紹介いたします。

「住宅などの屋根に取り付ける雪止め金具等、雪害防止製品を主力に製造卸を行っている弊社ですが、販売(卸)した製品の誤った使用から、クレームが発生することが多々ありました。クレームを減らそうと取り組み始め、年間0件にすることに成功しますが、それと同時に、この先何を指標に業務改善を行えばいいかが分からなくなってしまいました。

その頃、この賞を知り、自社の取り組みを客観的に評価してもらおうと応募しました。結果、最初の応募で賞を頂くことができ、審査で来訪いただいた専門大学の教授から、改善点やアドバイスを受け、さらに水準を高めることができました。

近年、強度試験の追加実施や、取扱説明書・動画の作成等、新たな取り組みを行い4年ぶりに応募し、再び賞を頂くことができました。

弊社がこの賞を目指したのには「安心」が関わっています。1つは、企業に対するお客様の安心。1つは、クレームが減ることによる社内の安心。もう1つは、自社製品の生産に関わる協力工場、関係各社への安心。サプライチェーン全体を安心が包むことが目的でした。

今後は、こういった取り組みを広くPRし、㈲鈴文を知ってもらい、人材の獲得など、好循環を生めるよう取り組んでまいります。」

 

※①経済産業省が2007年にスタートした、製品への安全活動(安全性をどのように高めているか)を評価し、表彰する取り組み。公募を行い、書類・面談・現場の審査を行い評価される。

今年度は大企業部門ではパナソニックや㈱コロナ、ネットモール運営事業者部門では㈱メルカリ等が表彰される中、中小企業部門の3社のうち2社が新潟の企業となった。

 

企業情報

有限会社鈴文

代表取締役 鈴木 一 氏

事業内容:金物製造業

住所:三条市一ノ門1丁目10-43-5

電話:0256-32-1610

~新潟同友会ホームページを7年ぶりにリニューアル~

 

現在のホームページ(以下HP)は2014年7月10日に朱鷺メッセで開催した「中同協定時総会in新潟」の直前に告知を目的に作成したものでした。
7年で新しくする理由としては、➀新潟同友会をもっと知ってもらい、組織強化・会員拡大を図る為。 ②HP作製ソフトを今メジャーなWord Press(ワードプレス)に変えて、誰でもHPを更新し易くし、ページにワクワクした躍動感を付加していく為です。

中小企業家同友会は三つの目的「良い会社」「良い経営者」「良い経営環境」を目指す団体です。 そこに向かうには経営者の器を磨き、社員と共に良い社風を創り、産学官金報の連携でふるさと新潟の魅力を増やし、子供達の明るい未来に繋げていくのが中小企業家の使命です。そんな連携の様子もアップして行きます。

そこで新HPの大テーマとして掲げたのは「経営課題解決」と「情報発信」 例会や全国大会等の各種行事で、自分・自社の課題を見つけ、委員会・部会で仲間との本音の切磋琢磨の中から解決していく。 是非新HPで色んな組織を知ってヒントを掴んで下さい。

事務局員の皆さんのブログ発信も新しい取組で考えています。 各社のPRページ等も出来たら良いですね。

今年度はVISION2022「あい、語り、共に生きる」のラストイヤーです。
皆様の良い会社づくりの一助になれば幸いです。

 

新潟同友会HPリニューアル担当

新潟支部 (株)アルファ技研 代表取締役 柳 徹

2月12日、女性部会の開催するオンライン企業訪問例会が開催されました。訪問企業は、新発田支部の特定非営利法人新発田市手をつなぐ育成会。理事長の籠島由美子さんに、Zoomでお話を伺いました。報告タイトルは「あなたは、つらい時、誰に助けてもらいましたか?」です。

オンラインでの報告ではございましたが、籠島さんの想いや現状がしっかりと伝わり、内容の非常に濃い例会となりました。今号では、参加された3名の感想をご紹介します。

 

【株式会社サマンサハート 代表取締役 高橋真由美氏】

今回オンライン企業訪問例会に参加しました。私が報告者の籠島さんに“めちゃめちゃ”感情移入できたのは、仕事への理解をしてくださっている周りの方々を尊敬しているところと、丁寧にお話してくださった、「お金がなくて苦しい」と大変ご苦労をされた時期のお話しでした。

私は同友会に入るまでいわゆる“自己中“で、「相手を思いやる」というスタンスを持つのに苦労しました。その部分をしっかりとカタチにしている籠島さんの生き様にすごく共感しました。

 

【ノーティス株式会社 児童発達支援管理責任者 園田明日香氏】

NPO法人格に福祉事業。元々は親の会としてのスタートであっても、法人となれば多くの課題が発生するのと同時に、資金繰りが苦しくなると立場的にも非常に苦しい思いをされてきたということが伝わってきました。

元々の発足意図からぶれることのない経営を続けることで、窮地を越えた後には新事業所の落成や、事業の拡大、車両の増強と、吹き直した順風をしっかりと取り込み事業を展開されていると感じました。

どんな逆風であっても、協力してくれる社員さんと、常に自分の味方として耳を傾けて力添えしてくれる家族の存在は極めて大きいと思いながら拝聴させていただきました。

 

【株式会社日野屋玩具店 代表取締役 櫻井道子氏】

ゆきつばき座談会に参加して、籠島さんのこれまでの苦労と、この事業がどれだけ重要な仕事なのかを知る事ができました。特に本音トークで、資金繰りや社員の雇用を守る為に経営者全員が苦労した話は、私も含め一度は通過する道であると実感しました。大変な時、支えてくれたのは家族や社員。一人で悩まず、人に話をし、聞いてもらう事で解決策が見えてくる。今もコロナで大打撃を受けている方も多いと思いますが、貴方に降ってくる問題は、解決できる問題です。一人で悩まないでください。頼れる人に相談しましょう!

     

入会案内・お問い合わせ

中小企業の経営者及びこれに準ずる方で、会の趣旨に賛同される方は、どなたでもご入会いただけます。
また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

025-288-1225
メールでのお問い合わせ