広報誌同友にいがた
2022年5月号
新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 5月号 Vol.411
■表紙
有希化学 三代目
本間英樹
【有希化学株式会社 代表取締役】
本間英樹 氏 新潟支部サウス地区
■Contents
◇PEOPLE LIFE data No.024
インタビュー
本間 英樹さん
有希化学株式会社 代表取締役
◇企業進化論
開催前特大PR号
第8回関東甲信越青年経営者フォーラムin新潟
◇今月のイチオシ
コインランドリー たんぽぽの2店舗目が燕市水道町にオープン!
◇ANOTHER REPORT
共育求人委員会 2022年度
合同入社式&新入社員研修
◇INFORMATION
第25回女性経営者全国交流会 in島根
- PEOPLE LIFE data
- 企業進化論
- 今月のイチオシ
- INFORMATION
- ANOTHER REPORT
有希化学株式会社
私は2022年4月21日、有希化学株式会社の代表取締役に就任いたしました。有希化学は、祖父の本間輝雄が1968年に旧新潟市沼垂に創業。1970年、中央区鐙に自宅兼会社として設立しました。化学工業薬品や洗浄剤の卸売業を行っており、大手外資系の洗浄剤メーカーの代理店をしています。具体的には、めっき処理等の表面処理を行う際に元の金属を洗浄する洗浄剤や、食品工場の設備を洗浄するための洗浄剤等を販売しています。
1997年に父 本間雅樹(現取締役会長)が祖父の後を継ぎ、2007年に現在の両川に移転。その際、「メーカーになろう」という想いで製造許可を取得し、メーカーとして洗浄剤の自社開発・販売も行っております。様々な洗浄剤を取り扱い、販売対応を行ってきた有希化学だからこそ「目的に合った的確な洗浄剤」を開発することが可能です。このメーカーベンダー(製造と販売)の仕組みが、有希化学最大の特徴です。この2つの道を持っていることが、会社の強さであり、ピンチの時に弱くならないことに繋がると考えています。
「嫌だった小さな箱」の中身
私にとって、自宅兼会社の有希化学は小さな箱でした。祖父母は「英が三代目だよ」と話しましたが、両親は後継について口にせず、私自身も「俺は三代目にならなきゃいけないの? こんな小さい会社の社長嫌なんだけど」と母に聞いていました。反発心というわけではなく、単純な大企業志向でした。東京の大学に進み、帰省した際に何故か母から有希化学の経営指針書を見せられました。“あいさつに関する方針”等内容を見て、「こんな当たり前なことを掲げないとできないのか」と感じました。大学卒業後は大手不動産会社に就職するも、1年もせず退職。地元に帰る気もせず、フリーターをしていました。
ふときっかけが重なり、ある年の正月、実家で父に「有希化学に入れてください」と頭を下げました。父は「馬鹿だな、中小企業の経営者なんて大変なのに。」と、それ以上何も言いませんでした。2012年に入社した会社は、自身の思い描いていた有希化学とは違い、社員自身が“本間雅樹というフルイの粗目にしがみついてきた精鋭部隊”と話すほどしっかりとした会社だということを知りました。
今の自分があるのは・・・やっぱり同友会
子供の頃から、会社のことは一切家で話さない父が夕食の際に話すのは「同友会・経営指針・全国大会」。今も昔も話題は同友会です(笑)。
入社3年目、新潟で中同協定時総会が開催される話を聞いて、「そんなチャンスを当事者として見れないのは嫌だ」と入会します。同友会のことは全然知りませんでしたが、プラスにならないわけがないと感じていました。入会し出会った吉田智さん(株式会社吉田工業)、品田敦司さん(株式会社シナゼン)、諸橋晋太郎さん(有限会社新潟ワークステーション)をはじめとした自身の数年後を行くような先輩がたくさんいました。話を聞いていると、各社事情はあれど「俺はいつ社長になるんだろう」と不安になります。自分で決めなきゃ、と2015年の正月に朝礼で、「35歳で社長になる」と勝手に決め、発表ました。みんな笑っていました。社長からは「なれるような時間の過ごし方をしなさい」とだけ言われました。ありがたいことに恵まれていて、目標に掲げたこの7年、何が必要かとじっくりと準備させてもらいました。そして、35歳のこの年に代表取締役に就任いたしました。
ここからがスタート
3月22日、この取材を受けている私は、代表交代まで1カ月。楽しみも期待もやりがいもたくさんあります。それと同じくらい、自分の大切な“有希化学・そこに関わる人”を守っていくことに対する緊張感にそわそわしています。また、現在新社屋に移る計画として、多額の借り入れをしましたので、“行くしかねぇぞ”とも思っています。
私は、有希化学で輝く社員が、自身と他者の長所を理解し、短所を受け入れ、ささえあい、幸せを“気築ける”会社にします。※気付くと築くを重ねた造語。
最初は、2019年に私と社員で考えて掲げた有希化学の10年ビジョンを達成させることです。一番非現実的だった「新社屋への移転」が実現するところまで来ました。“掲げる”ことの力を信じ、掲げたビジョンにどこまで行けるのかという挑戦をしていきます。
三代目だからできる挑戦、背負える歴史、抱く感情を大切にしながら、これからの経営者人生に挑んでいきます。
有希化学株式会社
代表取締役 : 本間 英樹 氏(新潟支部サウス地区)
業務内容 : 工業用洗浄剤、洗浄剤、金属表面処理剤、洗浄設備、排水処理設備・洗浄剤
住所 : 新潟市江南区両川2丁目3927-21
TEL : 025-282-9333
創業 : 昭和43年(1968年)
設立 : 昭和45年(1970年)
従業員数 : 24名
2022年6月4日朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンターにて、第8回関東甲信越青年経営者フォーラムin新潟が開催されます。1都9県の青年経営者を中心に、多くの参加者が集い、学びあいます。
今号では、開催直前となった青年経営者フォーラムin新潟のPRとして、実行委員長の菅原保さん・副実行委員長の上野善寛さん、そして実際に2つの分科会でご報告をしていただく報告者の飯野公介さん・中川玲子さんの4名の、開催に向けたメッセージを紹介させていただきます。
ぜひ、内容をご確認いただき、どちらの分科会に参加するかご検討の上、ご参加ください!
実行委員長 菅原 保 氏
株式会社大川屋製材所 代表取締役 村上支部
私はこのフォーラムにおいて、皆さんのお力添えのもと「集まれ! 笑顔あふれる人の森」という自身の言葉と想いをテーマとして掲げることが出来ました。笑顔が多い人や楽しそうにしている人、幸せそうな顔をしている人、輝いている人、前に進もうと頑張っている人、そんな人間味のある人と一緒に何かをやっていきたいって思いますよね、人間だもの。
このフォーラムの実行委員会を通じて、人と関わることの大切さ、相手を思う気持ちやお互いを尊重して共存すること、これらを未来へと繋いで行くことが私なりに学んだ大切なことです。「関わる」ということが、人間らしい自分との出会いが待っています。
一緒に笑顔があふれる人がたくさん共存する森のような社会を創り上げて行きましょう!
副実行委員長 上野 善寛 氏
株式会社グリーン東 常務取締役 新潟支部イースト地区
第8回関東甲信越青年経営者フォーラムin新潟の副実行委員長を務めております新潟支部(株)グリーン東の上野喜寛です。青年経営者フォーラムの開催意義は青年経営者が本音で語り、刺激し合い、絆を深め、学びを実践することで、多くの可能性ある未来を創造することです。フォーラムの設営のため、関東甲信越1都9県の青年部会で実行委員会を立ち上げ、毎月準備しております。「新潟の酒や食ももちろん楽しみだけど、なにより新潟で熱い交流をしたい!」と実行委員会のメンバーは言ってくれています。
現地でもオンラインでも、青年部会の方もそうでない方も、ぜひみんなで交流しましょう!
第1分科会「未来へ繋ぐ」
報告者 飯野 公介 氏
株式会社満足屋 竜王総本店店長 山梨同友会
今回、第8回関東甲信越青年経営者フォーラムin新潟にて第一分科会の報告者を仰せつかりました山梨同友会甲府支部、株式会社満足屋の飯野公介と申します。関東甲信越フォーラムスローガンである「志ありて、友ありて、未来あり~高き志ある仲間たちと未来を語ろう~」はまさしくこれからの会社、地域の未来を築いていく中で、弊社も必要不可欠なことだと思っております。
弊社は山梨県で創業109周年の紳士服専門店です。創業から様々な時代の出来事や大手競合店の進出、市場の変化など決して安定した平坦な道のりではありませんでしたが、社員と課題、を乗り越えてきました。そんな今まで実践してきたことや、今抱えている問題、これからの展望を本音で報告できればと思っております。
当日は新潟テーマ「集まれ! 笑顔あふれる人の森」の一員として熱く語り合いたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
第2分科会「支え合う」
報告者 中川 怜子 氏
株式会社ディーアイケイ 代表取締役 埼玉同友会
この度は青年経営者関東甲信越フォーラムin新潟で報告の機会を頂きありがとうございます。私自身は本当に普通の主婦であり、在宅ワーカーを経て、ひょんなことから血のつながらない創業者の経営理念に魅せられて事業承継しました。経営の右も左も解らない状況からのスタートでしたが、埼玉中小企業家同友会に入会し、経営指針セミナー・青年部・共同求人活動などの沢山の同友会活動から経営の基本を学んでいきました。同友会型企業づくりに邁進して、創業者と2代で事業の課題を改善し、売り上げ・経常利益などの改善・働くスタッフの自主性の尊重などに努めております。同友会の学びは経営の知識0からでも、わかりやすくまとめられており、青年経営者時代から、本質を学び、同世代の経営者と切磋琢磨しながら実践することで、自己変革を進めやすくなっていると思いました。今回は「支えあい」をテーマに同友会型企業づくりを、創業者と2代で奮闘する様をご報告させていただきます。
4月23日、株式会社東新(燕支部 田中聡美代表取締役社長)さんが運営する、【コインランドリーたんぽぽ】の新店舗、燕市水道町店がオープンしました。
2店舗目のオープンとなる田中さんから、たんぽぽをご紹介いただきました。
「たんぽぽ」は、巻店・水道町店の2店舗からなる24時間営業のコインランドリーです。清掃業を本業とする弊社が、コインランドリーをオープンさせたのは2021年3月。元々はオープンするコインランドリーの清掃を任される予定だったところ、その計画がコロナ禍の煽りを受け頓挫。その中で、新たな試みとして店舗経営を開始することとなりました。両店舗とも、主要道路や街の拠点からは少し離れた立地にあり、静かな街並みの中で、スーパー等に隣接し“これから人が増えていく”であろう拠点にオープンすることができました。
当店の最大の特徴であり、一番大切にしていることは「あたたかさ」。どこか冷たい印象のあるコインランドリーの中で、衣類の折り畳みのできる広いスペースや、ポップや壁紙などで店内の雰囲気を明るくし、お客様がより利用しやすい店舗を心がけています。
無人となる店舗でも、毎日スタッフが清掃に伺い、お客様にもできるだけお声がけをし、お子さんが勉強したり、退屈な時間を楽しめる工夫を行ったりと、老若男女に「なんとなくここがいい」と選ばれるお店を追求しています。お近くの方はぜひご利用ください!
株式会社東新
住所 : 燕市粟生津32
TEL : 0256-92-4533
たんぽぽ店舗 :
【巻店】新潟市西蒲区巻甲4437
【水道町】燕市水道町4丁目21番19号
代表取締役 : 田中 聡美 氏(燕支部)
業務内容 : 総合ビル管理業、警備業、個人住宅清掃全般、貯水槽清掃、看護助手、太陽光発電メンテナンス事業
2022年6月16・17日(木・金)、島根県にて、「第25回女性経営者全国交流会in島根」が開催されます。女性経営者を中心に、全国各地から様々な経営者が集まり開催テーマ「ちがいを生かして強くなる ご縁の地から育む未来 今こそ一つにチーム日本」のもと、学びを深めます。リアル開催となる島根女全交は、16日の7つの分科会(テーマ以下)と、17日の基調講演(松場登美氏 株式会社石見銀山生活文化研究所 代表取締役所長)が予定されています。
久しぶりのリアル開催となる女全交へぜひご参加ください!
詳細は[e.doyu]をご覧ください。
分科会/テーマ
(1)第1分科会
「経営者の自己変革、人を生かす経営の実践(共に育ち合う環境づくり)
(2)第2分科会
「経営指針づくり・自己姿勢を問い続ける」
(3)第3分科会
「企業の社会的役割と責任の自覚」
(4)第4分科会
「付加価値創造」
(5)第5分科会
「市場・顧客及び自社の理解と対応状況、SDGsの視点から」
(6)第6分科会
「地域と共に生きる中小企業、地域づくりと人材育成」
(7)第7分科会
「次世代の女性部会を考える、固定観念からの脱却」
4月4日(月)に開催された、共育求人委員会主催の「合同入社式&新入社員研修」。
今年度は、同友会の会員企業から22名の新入社員が参加し、古川敦義代表理事(株式会社NODA 代表取締役)より辞令を受け取り、新たな一歩を踏み出しました。
合同入社式&新入社員研修へ参加した企業から代表して3名の方の感想を紹介させていただきます。
有限会社MRオート
専務 前山 渉 氏
(燕支部)
弊社からは、入社して間もない新社会人と入社式を経験したことのない中途入社の若手社員2名が参加しました。色々な意味で背筋が伸び、社会人として我々が当たり前に使っている言葉や所作などを講師の方と、同期と呼べる同世代の人たちと共に学べるという最高の環境でした。
2~3人程度で自社入社式を行うより、30人以上の人が集まり、自社以外の経営者・幹部もいることで、おのずと聞く姿勢になると感じました。
内容も「自分を知る」という観点のストレングスファインダーは、受講生だけでなく経営幹部にも学びがありました。設営をしていただいた共育求人委員会の皆様ありがとうございました。
参加した社員は率先して電話に出るようになったりと、少しではありますが早速成長を感じています。
税理士法人スバル合同会計
所長 高野 雅之 氏
(長岡支部)
合同入社式は新入社員が入る都度参加しており、今回で4回目になります。我々のような中小企業では一度に多くの採用はできません。入社式で同じ環境の仲間がいることを自覚してもらうことは、今後社会人として直面する様々な困難を乗り越えていくうえで必要なことではないかと思い、参加させていただいております。
参加したことで、人前で話すこと、自分を分析する過程を通じて学生から社会人になったという自覚が芽生えてきているような気がします。これからが実践です。学んだことが定着していくように育てて行くつもりです。
残念なのはコロナ禍前に行われていた合宿形式の開催ができないことです。経営者と新人が語る場や時間をかけた報告などが、またできるようになることを期待しております。
株式会社インプレッシヴ
代表取締役社長 佐藤 潤一 氏
(新潟支部セントラル地区)
今年度、弊社は3名の新入社員を迎え、5年連続で合同入社式&新入社員研修に参加させていただきました。また、今回は研修の司会・進行役を担当しました。司会席から観る研修風景はとても新鮮でした。
研修プログラムの「ストレングスファインダー」では小グループに分かれ、経営者も参加してのグループ討論は活気があり、良い内容だったと感じます。新入社員の皆様からも「ストレングスファインダーで自分の資質(才能)を知ることができて良かった」と多くの感想を頂きました。
これから始まる長い社会人としての人生、ぜひ自分へ投資をして、資質(才能)を成長させてください。そして、周囲を笑顔にできる人に成長されることを期待しています。