新潟県中小企業家同友会
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2023年9月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 9月号 Vol.426

2023年9月号

新潟県中小企業家同友会
広報誌 DO YOU KNOW?にいがた 9月号 Vol.426

■表紙
10年先も、20年先も、
「幸せな生活」を送れる企業へ
【有限会社伊藤自動車整備工場 代表取締役】 村田 泰洋 氏 村上支部

■Contents
◇PEOPLE LIFE data No.039
未来を創る! 新潟の企業家たち

指針書通りではないけれど、
ゴールへの登り方は一緒
村田 泰洋さん 有限会社伊藤自動車整備工場 代表取締役

◇委員会・部会活動報告
それぞれのテーマを専門的に学び、問題を解決!

広報情報化委員会/経営労働委員会/政策委員会/増強委員会

◇新入会員紹介

◇私とお話しませんか?会員交流の館 vol.3

◇ANOTHER REPORT
例会や行事の報告など、
情報共有の場としてフリーテーマで同友会の情報を発信します。

第55回中同協定時総会in埼玉 参加報告

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  • PEOPLE LIFE data
  • 委員会・部会活動
  • 新入会員紹介
  • 会員交流の館
  • ANOTHER REPORT

 

同友会入会のきっかけ

村上市神林で生まれ育った村田さんは、家業の影響もあり車いじりが好きで、高校卒業後に県外の専門学校で学び、その後は新潟のディーラーで整備士をしていました。当初は家業を継ぐつもりはなく、ゆくゆくは自分で起業して好きな旧車や外車を扱うお店をやりたいと思っていたそうです。しかし、父からバトンを受け伊藤自動車整備工場を守ってきた母を手伝うために、家族と相談し2004年に家族で新潟から村上へ戻る決断をします。当時会社は実は経営難で、従業員たちからの期待を一心に受け、かなりのプレッシャーの中で会社の立て直しを始めました。
村田さんは始めに整備の質の向上を目指しました。今まで勤めていた会社と比べるとサービスの質の低さにびっくりしたからです。質を向上させ一級整備士の資格をとり、車検を会社の新しいサービスとしていきました。また、会社の認知度を上げていくために、整備の質を競う大会にエントリーし、全国大会に新潟代表として2回出場しました。
この他にも会社の外観をDIYで塗り替えたり、お店のレイアウトを変えたり等、会社の環境改善を全てひとりで行っていきました。自分の行動で社員のみんなについてきてもらいたかったからです。
これらの作業は全て労働時間外に行っていたので、毎日夜遅くまで会社にいることが続きました。家族で村上に帰ってくると決めた時、今までよりも家族の時間を作れるかもと思っていたのに、以前よりも家にいる時間が少なくなってしまいました。それが主な原因で、離婚することになってしまいました。
一日中働いて給料も会社に返上して、その上離婚まですることになり、「こんな自分でいいのか?もっと会社を豊かにして、社員の待遇を良くし、社員がずっといたいと思うような会社にしなければだめだ!また、うちだけが良くなるのではなく、この車業界全体を上げていきたい、そして結果的に地元が元気になるようにしていきたい!」と考えました。この時の想いが彼の心に太い芯を作りました。

 

 

代表就任と新たな悩み

2009年に代表取締役に就任し、新サービスの導入や、工場拡大等社内環境等を整えていき会社を黒字に。そんな頃に、地元の先輩から同友会に誘われました。そして、今のこの生き方でいいのか?という不安と、自分の芯にあるものを確認したくて、経営指針成文化と実践の会を受講しました。
受講後、物事の捉え方をこれまでと違う目線で見ることが出来るようになりました。また、自分の核の部分「業界の地位や環境を上げていきたい」という思いは間違っていなかったと再確認できました。
経営指針性分化と実践の会で作成した理念「私たちは世界的な視野で人生を豊かに技術で役立ち全ての人の笑顔を創ります」のもと、色々なことを始めています。
今年8月、M&Aで胎内市の整備工場を引き受けました。生産能力のアップのためもありますが、同時に地域の整備難民が生まれないようにとも考えたからです。また、現在、車体とスマホを結びつけたシステムアプリを開発中です。これは、お客様の確保にも繋がると同時に、お客様の車管理の支援にもなります。そして新たな雇用拡大に繋がる業界の壁を越える一手になると考えています。このような会社の方向性は、経営指針成文化と実践の会を受講していなければきっと生まれていなかったと思い、同友会には感謝しています。
会社では、売上10億の会社にしたいという目標を社員と共に創りました。そのための計画をこれから社員みんなで考えていきたいと村田さんは語ります。

 

有限会社伊藤自動車整備工場
代表取締役 : 村田 泰洋 氏(村上支部)
事業内容 : 自動車サービス業
住所 : 村上市坂町623-809
TEL : 0254-62-2550
設立 : 1968年
従業員数 : 7名

今、皆様が読んでいる紙面「同友にいがた」は広報情報化委員会が取材をした内容が形になったものです。ただ、よく勘違いされていますが、広報誌づくり委員会ではございません。  
広報情報化委員会では、企業訪問を通じて、例会では語られないよりディープな話を聴けたり、様々な「気づき」と「学び」と「情報」が得られたりします。また、取材では、他のメンバーの取材のやり取りを見たり、聴いたりする事で、「聴く力」と「質問力」を、そして、取材記事を書く事を体験する事で、自分の知らない語句や言葉を知る事ができ、「書く力」を身に付けることが出来ます。
現在、企業訪問は月に2,3回、会員企業に伺っております。
また、月に1度の委員会は、Zoomで開催されております。広報誌の進捗状況の確認だけでなく、取材や自社で使えそうなITツールの情報交換や、情報化セミナーの計画等を楽しく練ったりしております。どなたでも参加可能ですよ!
一緒に会員企業へ訪問しませんか?

広報情報化委員会 委員長 品田敦司

 

今年度も「第7期経営指針成文化と実践の会」が9月からスタートします。13名の方から受講の申し込みをいただき、過去に受講したサポーターさんの関わりも含めると総勢100名近くの会員さんによる、半年間に渡る指針書のつくり込みが始まります。
巷では某中古車販売業の「経営計画書」の中身や営業方針が世間から批判の声を浴びていますが、同友会の成文化と実践の会では「社員を最も信頼できるパートナー」と位置づけ指針書づくりを進めていきます。受講生の毎講提出する課題に対し、社員の立場から見た場合はどう感じるか?お客様の立ち位置から見た場合どう判断されるか?行動計画に具体的な実現性はあるか?昨今の労働環境や社会情勢は反映されているか?など「世間の目」を関わるサポーターが代弁し、時に叱咤激励しながら、半年後に始まる実践へのスタート地点へとにじり寄っていきます。
トップダウンによる「指示命令」方式の計画書ではなく、「納得」と「共感」を呼び広めるような企業の価値観を成文化し経営指針書とすることで、数字だけではない企業の総合的な成長を目指していきます。

経営労働委員会 委員長 諸橋晋太郎

 

政策委員会では同友会の三つの目的
よい会社をめざします。
よい経営者をめざします。
よい経営環境をめざします。
の中で、良い経営環境を目指すところにフォーカスしたした取り組みを行う委員会です。良い経営環境をめざすをNDGSに当てはめると、
NDGS-5 「住みよい地域を作る」
①啓蒙活動…まず地域の良いところ、課題を知る。地域を知るには市政を知ること、市政を知るには地域の代弁者である市議を知ることが必要です。政策委員会では市議や行政と繋がりながら地域課題を知り自社に照らし合わせ解決に向け取り組んで行くことを啓蒙して行きます。
NDGS-2 「連携の創出」
①大学との連携…会内の景況調査を定期的(春、秋)に実施し、分析を繋がりのある大学に依頼し相互の情報発信、協力体制を継続して行く。
②行政との連携…積極的に地域の市議、県議、行政と連携を図り相互の情報発信のプラットフォームを目指す。
NDGS-4 「経営環境の実践」
省エネ、小エネ、創エネ等の実際のエネルギーシフトの研究、推進 など

政策委員会の活動は多肢にわたりますので捉えどころが難しい所があります。そもそも経営環境をよくしてゆくということは社会課題をよくしてゆくとに直結していますので成果として見えにくいところが有ります。一見遠回りの地域課題に目を向け社会全体をよくして行き、自社の経営課題をも改善して行く事を時間はかかりますが取り組んで行きたいと思います。皆さん参加をお待ちしております。

政策委員会 委員長 塚原裕康

 

2023年度より、本間英樹委員長を筆頭にメンバー23名で発足した委員会です。
われわれ増強委員会では、「世界を見据え、地域に生きる」を理念に掲げており、「新潟にいい会社が増えている・いい経営者が増えている・いい経営環境になっている」を目指し活動しております。
これまで、月1回のミーティングとメンバー同士互いを良く知る目的での企業訪問を行い、委員会内での絆も深めてきました。それと同時に各支部より選出されたメンバーを中心に、各支部長との連携も図り、掲げた数値目標に向かって新潟全域を巻き込みながら、新潟同友会内に増強の風土を築いていきます。増と強での動きを明確にした体系や、大きなプロジェクトとなる新支部設立に向けてもチーム体制を整える運びになっています。
設立後4カ月経った今、増強委員会が各支部を訪問し支部の会員さんと触れ合うことで、課題や問題が浮き彫りになってきました。それらを、われわれがお手伝いできる委員会となるよう全員で成長し活動を行っています。
その為には、とにかく楽しむ為のイベントも企画しながら、これから大きく成長していく委員会です。委員会メンバーでない方も、支部訪問の際はぜひ参加してください。心より歓迎します。

増強委員会 副委員長 柴澤仁子

武井:今回今井さんを訪問先に選んだのは、以前より今井先生のセミナーなどに参加させてもらい法律の相談などで頼るようになっていましたが、同友会に入られていたという事でお酒の席もご一緒したりと親近感を覚えていた中で今回のお話を頂き、まだまだ伺いたいことがあり、本日訪問させていただきました。まずお伺いしたいのは国家資格の中でも最も難しい弁護士を志しそれを職業に選んだ理由を教えてください。

今井:私の父親が弁護士をしていまして、やはり小さいころから弁護士という仕事自体を意識していました。実際の現場を見ているわけではないのですが、理屈を構築していったり問題を解決するといったことに対して関心があったようで、正直会社員として勤めるイメージが湧かなかったというのもあります。

武井:弁護士という仕事で連想するのが法廷論争ですが、勝つために「げんを担ぐ」といったことはされていますか?

今井:やはりしっかり準備をすることです。資料をしっかり読み直して、色々あれこれ考えて練って挑むようにしています。でもどちらかというと喋るよりものを書く仕事なので、様々な文章で言葉を選んで構成を練って適切に作るようにしています。法廷はそんなにあるものではないんです。

武井:一新総合法律事務所さんは新潟県下最大の弁護士数を揃えてられて、新潟県内に多くの拠点(事務所)があり県外にも進出されていますが、今後さらにどんな展開をされて行かれるのでしょうか?

今井:私が弁護士になったのは2000年で入社した時は私が4人目だったのですが、その後拠点を増やして県内5カ所、東京・長野・高崎と今年は松本にも増やしているところですが、チームを組んで組織化をしてやっていき、全体が大きくなることでやれる分野も増えるので求められるサービスを提供できるようになっていっています。私の後の世代が司法改革で制度が変わり弁護士が増えたという時代背景も関係しています。

武井:4人からスタートしたというお話は初めて伺いました。急成長されてきたんですね。お伺いできてよかったです。まじめな話が続きましたが、リラックスするご趣味とかはお持ちですか?

今井:一番はたくさんの本を読んでいます。あと相撲を見るのが好きで将棋とか庭いじりとかでしょうか、本は自分で買ったもの以外にも妻のものや子供の漫画なんかも読みます。

武井:なるほど。今回同友会の企画ですので、今後の同友会との関り方などはどのようにお考えですか?

今井:はい、今回あらためて名簿を見て確認したところ2001年に入会していて割と長く会員をしているのですが、細く長くというか無理のないところでという感じです。基本的には中小企業の経営者の皆さんとお話しするのはとても好きなので。また、監事という役職をやらせていただいています。今後も僕に出来ることを責任もってやっていきます。

【対談者】 新潟不動産開発株式会社 代表取締役 武井和幸(新潟支部・セントラル地区)

 


7月13・14日に第55回中堂経定時総会in埼玉が埼玉県にて開催されました。
新潟からはオンラインを含め11名が参加しました。参加者のうち2名の方の感想を紹介いたします。

(株)NODA 代表取締役 古川 敦義 氏(三条支部)
「今は時代の転換期。転換期は企業変革のチャンス!」全体会、分科会を通して終始語られていたフレーズです。逆に言うと、変革しないとピンチだという事です。コロナ禍の3年で世の中は大きく変わり、ようやく終息に向かい落ち着くと思ったら、更に速いスピードで変わっています。だから変革は喫緊の課題、早く取り組まないとポツンと取り残されます。その表れが倒産の激増です。自社の生き残りだけでなく、地域の存続の為に取り組まなければならない時代です。しかし事業承継を含む実際の変革は容易ではありません。だから、中小機構や同友会を頼り、利用し、客観的な判断を取入れる事が、重要な手助けになる道になります。
同友会では「人を生かす経営」「労使見解に基づいた人間尊重の経営」を根幹に据えた変革を進めなさいと言っています。環境問題がSDGsでビジネスに大きな影響を与えた様に、今後は人権がビジネスに与える影響が大きくなります。時代に関わらず、いつも人に焦点を当てている同友会の理念は今後ますます大切なものになります。
私たちは2030新潟同友会ゴールズ「NDGs」で、変革した姿を示すビジョンを掲げました。人を大切にしながら、カッコイイ会社になる!素敵な新潟にする!志ある熱い仲間を増やして行こう!今一度そう思わされた定時総会でした。

(株)シナゼン 代表取締役 品田 敦司 氏(新潟支部)
私が参加した第9分科会は、広報情報化と外部発信がテーマでした。例えば、「同友会は何を売っているのか?」と、今まで考えたこともなかった問いかけから始まり、衝撃を受けました。報告者の考えは「情報」。それも、同友会の3つの目的に則した内容であると話します。そう捉えると、グループ討論でのやり取りや、広報委員として取材を通じての企業訪問は、色々な情報が得られる場であると思いました。
「情報」か「学び」かの言葉の違いだけですが、捉え方を変えると、今までグループ討論が苦手という方も、少しは前向きに捉えることが出来るのではないかと感じました。自社で振り返った時に、現場にお邪魔して、自分たちの言いたい事だけ言ってないか?お客様の些細な声もキチンと聴けているか?と振り返るきっかけとなりました。

     

入会案内・お問い合わせ

中小企業の経営者及びこれに準ずる方で、会の趣旨に賛同される方は、どなたでもご入会いただけます。
また、会員企業の社員の方や会員でない方も参加できる行事があります。

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